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2026年9月は、テナントごとのAI設定や検索エンジンの選択肢が広がり、ストレージ・キュー・データベースの運用を支える機能も追加されました。Laravel Cloudでは、Pull Requestごとにリソースを分離するプレビュー環境や、追加パッケージなしで使えるリクエストメトリクスが紹介されています。 本ページは、10月2日公開の公式ブログ「Laravel September product updates」と、9月公開のLaravel 13の公式リリースノートをもとに、主な変更をまとめた記録です。Frameworkの項目にはAI SDK・Scout・Echoなど公式パッケージの変更も含みます。これらのパッケージの更新を、Framework本体のバージョン番号だけで判断しないようにしてください。 参照元:

Laravel Framework・公式パッケージ

テナントごとのAIプロバイダーを実行時に構築

AI SDKのAi::build()で、設定配列からプロバイダーを構築できるようになりました。アプリケーションに登録済みのプロバイダー設定を変更せず、実行時に取得した認証情報を使えます。 たとえば、テナントがそれぞれ契約したAnthropicのAPIキーを使う場合に、テナントごとの設定からプロバイダーを作り、エージェントのprompt()へ渡せます。構築したプロバイダーはフェイルオーバーの候補にも指定できます。 複数テナントの認証情報を扱う際に、グローバルな設定の書き換えではなく、呼び出しに使うプロバイダーを明示できる点が重要です。AI SDKの基本はAI SDKガイドを参照してください。 一次情報:Build AI providers from runtime configuration

ScoutのTypesense・Meilisearch検索拡張

ScoutのTypesenseエンジンで、semantic()によるセマンティック検索とhybrid()によるハイブリッド検索が使えるようになりました。ベクターはLaravel AIで生成するだけでなく、Typesenseの自動Embedding機能や、独自に用意したベクターも利用できます。 Meilisearchエンジンでは、Meilisearch自身のEmbedderを使えるようになりました。アプリ側でEmbeddingを生成する方式と、検索エンジン側に任せる方式を、構成に応じて選べます。 8月の検索拡張に続き、9月はTypesenseとMeilisearch側でのEmbedding生成の選択肢が増えた月です。Scoutと検索ガイドで、エンジンごとの構成を確認してください。 一次情報:Typesenseのセマンティック・ハイブリッド検索、MeilisearchのネイティブEmbedder

Mercureによるリアルタイム通信

Laravel EchoにMercureコネクターが追加されました。ブラウザー標準のEventSource APIを使うため、追加のクライアントライブラリは不要です。Private・Presence・暗号化チャンネルに加え、Whisperにも対応します。 Framework v13.32.0にはMercureブロードキャストドライバーと、install:broadcastingによるMercureの導入サポートが含まれます。v13.33.0ではMercure Hubの相対URLも扱えるようになりました。 Echo側のコネクターとLaravel側のドライバーを組み合わせて使う機能です。構成や認証はMercureブロードキャスティングを参照してください。 一次情報:Mercure broadcasting in Laravel Echo、v13.32.0、v13.33.0

ディスク間でファイルをコピー・移動

v13.32.0で、ファイルシステムにcopyToDisk()とmoveToDisk()が追加されました。ローカルディスクからS3へ移すような、異なるディスク間の転送をストリームで行えます。転送先にはディスク名だけでなく、ファイルシステムのインスタンスも渡せます。 moveToDisk()が転送元を削除するのは、コピーに成功した後です。ディスク間移行のために、アプリケーション側で読み込み・書き込み・削除を別々に組み立てる必要が減ります。 一次情報:Copy or move files between disks、v13.32.0。関連ページ:ファイルシステム

キューの計測・停止・再試行を改善

9月のリリースでは、キューの状態把握やワーカーの制御が段階的に強化されました。 v13.34.0では、再起動できないワーカーに対するqueue:restartがエラーを表示するようになりました。運用コマンドが成功したように見えても意図した再起動が行われない、といった状況を把握しやすくする変更です。 各項目の出典は上記の公式リリースノートです。基本操作はキューガイド、ジョブ側の制御はジョブ制御の応用ガイドを参照してください。

データベース・Eloquent・キャッシュの追加機能

  • ベクターインデックスの削除:v13.30.1で、Schema BlueprintにdropVectorIndex()が追加されました。
  • MySQLのINPLACE操作:v13.33.0で、インデックス・外部キー操作にinplace()のDDLアルゴリズム修飾子が追加されました。関連ページ:マイグレーション。
  • 書き込み後のモデル属性の再取得:v13.33.0で、設定したモデル属性を書き込み後に再取得する機能が追加されました。
  • NULLを維持するキャスト:v13.33.0で、AsCollection・AsArrayObjectに実際のNULLを保存するオプトイン機能が追加されました。
  • タグ付きメモ化キャッシュ:v13.33.0で、タグを付けたキャッシュのメモ化に対応しました。関連ページ:キャッシュ。
  • スキーマ情報取得:v13.34.0で、Schema BuilderにgetColumn()が追加されました。
  • データベーステスト:v13.34.0で、assertDatabaseCountが配列を受け取れるようになりました。
  • コレクション:v13.30.0でchunkBy()、v13.33.0でHigher Order Proxyのsole対応が追加されました。

既存動作の修正

機能追加だけでなく、既存アプリケーションに影響する修正も含まれます。
  • v13.31.0では、lazy()・lazyById()がlimit()・offset()を無視する問題と、並行プロセスへContextが伝播しない問題が修正されました。
  • v13.32.0では、Redisのタグ付きキャッシュでtouch()時にタグの有効期限が同期されない問題が修正されました。
  • v13.34.0では、HTTPクライアントのMultipartリクエストを再試行すると、添付ストリームの内容が失われる問題が修正されました。
  • v13.34.0では、PivotのwherePivotBetween()がsync()・detach()・updateExistingPivot()で無視される問題が修正されました。
  • v13.34.0では、トランザクション内のDatabaseLockがデッドロックを握りつぶす問題が修正されました。
この一覧は9月の全変更ではありません。細かな修正や依存関係の更新は、各リリースノートを確認してください。

Laravel Cloud

公式月次ブログでは、次の変更が紹介されています。 一次情報:Laravel Cloud changelog。関連ページ:Laravel Cloudの紹介

Laravel Forge

  • リダイレクトルール管理:CSVから一括インポートし、既存ルールへの追加または置き換えを選べるようになりました。CSVエクスポートと、ドラッグによるルール実行順の変更にも対応します。
  • Server muting:通知設定でサーバーを選んでミュートできるようになりました。ステージング・テスト環境の通知を受信箱から除外する用途に使えます。
一次情報:Laravel Forge changelog

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最終更新日 2026年10月3日